

| 鉛色の冬空、阿修羅のごとく荒れ狂う吹雪が次第に衰えをみせはじめると、暖かい陽射しが裸の森を包む。気圧配置が冬型から春型へ変わると、森の雪が雨となり、音を失った暗黒の源流に終わりを告げる。太陽の陽射しが輝きを増すと、凍てついた雪が次第に解け始める。源流でのこの一滴が、死の世界から生命の世界へ誘う。この時、渓全体が動き出す。源流マンにとって、待ちに待った春である。 |
| 源流では、4月になっても、ときおり氷雨が舞い、冬へ逆戻りすることがある。源流部のイワナは、いまだ春の訪れを知らない。 | 雪代で沸き返る三階の滝。5月ともなると、森の陽射しで残雪も緩む。渓は、雪代で荒れ狂う。その時、野性のイワナの本能が目覚める。 |
| 早春の陽気に誘われて、ブナの森で遊ぶ白神のボスザル | 雪代が出る季節、イワナは、痩せ細った体にムチ打って餌を求め始める。低山帯の源流では、この時がイワナ釣りのスタートである。 |
| 餌を競って食う余り、ガラ掛けで釣れてきたイワナ | 早春のイワナは、黒くサビついているが、雪代の洗礼を受けると白く輝く魚体に変身する。 |
| 早春の味・タラノメ | 残雪を踏みしめ、雪代で沸き返る渓を釣っていると、イワナだけでなく、人間のサビついた心も白く洗い流される。 |
| 早春は、こうした滝壷に群れをなして潜んでいる。重いオモリで底を探らないと勝負にならない。 | 大量の落ち葉に覆われたスノーブリッジの穴を釣る |
| 白い峰は、世界自然遺産・追良瀬川との分水嶺。ブナは、まだ芽吹いていない。 | 深山の源流釣行は、海岸沿いに比べて1ケ月ほど遅い5月下旬頃からスタートする。 |
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